NFCタグでWi-Fiを共有する方法|設定手順と対応端末の注意点
NFCタグでWi-Fiを共有する方法|設定手順と対応端末の注意点
NFCタグには、Wi-Fiのネットワーク名(SSID)やパスワードなどの接続情報を保存できます。
対応するAndroid端末では、タグの読み取りからWi-Fi接続へ進める場合があります。ただし、すべてのスマートフォンで利用できるわけではありません。
店舗や宿泊施設で使用する場合は、NFCだけに頼らず、Wi-Fi接続用QRコードや、SSID・パスワードの案内も用意しましょう。
1.iPhoneとAndroidの対応の違い
| 使用する端末 | Wi-Fi接続情報を登録したタグの利用 |
|---|---|
| Android | 対応する機種・OSでは、読み取りから接続へ進める場合があります。事前確認が必要です。 |
| iPhone | 標準のNFC読み取り機能で、Wi-Fi接続情報から直接接続する使い方には対応していません。 |
iPhoneのNFC書き込みアプリにWi-Fi情報の登録機能があっても、そのタグをiPhoneにかざして接続できるという意味ではありません。
また、Wi-Fi情報をタグに登録する方法と、スマートフォン側でWi-Fiのオン・オフを自動化する方法は別のものです。
2.用意するもの
- 書き込み可能なNFCタグ
- NFCの書き込みに対応したスマートフォン
- Wi-Fi情報の書き込みに対応したアプリ
- 接続先のSSID
- Wi-Fi接続用パスワード
- ネットワークのセキュリティ方式
このページでは「NFC Tools」(開発元:wakdev)を使用する基本的な流れを紹介します。
※アプリの機能や画面は、OS・バージョンによって異なります。
※店舗で共有する場合は、業務用ネットワークと分けたゲスト用Wi-Fiの使用をおすすめします。
3.接続先の情報を確認する
ルーターの設定画面や管理アプリなどで、以下を確認してください。
SSID(ネットワーク名)
接続するWi-Fiの名前です。大文字・小文字・空白なども含め、正確に入力します。
Wi-Fi接続用パスワード
ルーターの管理画面にログインするパスワードとは異なります。取り違えないよう注意してください。
セキュリティ方式
接続先の設定と、アプリで選択する方式が対応しているか確認します。
必要な方式がアプリにない場合や、会社用の認証・証明書などを使うネットワークでは、この手順で設定できないことがあります。
4.NFC ToolsでWi-Fi情報を書き込む
- NFC Toolsを開きます。
- 「書き込み(Write)」を選択します。
- 「レコードを追加(Add a record)」を選択します。
- 「Wi-Fiネットワーク」など、Wi-Fi情報を登録する項目を選びます。
- SSID・パスワード・セキュリティ方式などを入力します。
- 入力内容を確認して確定します。
- 不要なレコードが書き込み一覧に残っていないか確認します。
- 「書き込み」を押し、スマートフォンの読み取り部分をタグに近づけます。
- 書き込み完了の表示を確認します。
※項目名や入力欄は、アプリのバージョンによって異なります。
※永久ロックされた領域には書き込めません。パスワード保護されたタグには、保護設定に応じた操作が必要です。
5.Androidで接続を確認する
実際に使用するAndroid端末で確認します。
- NFCとWi-Fiを有効にします。
- 画面を点灯させ、必要に応じてロックを解除します。
- スマートフォンの読み取り部分をタグに近づけます。
- 接続確認などが表示された場合は、内容を確認して操作します。
- 目的のWi-Fiに接続できたか、設定画面で確認します。
すでに接続済みの端末では、タグによる設定ができたか判断しにくいことがあります。可能であれば、そのネットワークを未登録の端末でも確認してください。
タグ内の情報をアプリで表示できても、Wi-Fiへ接続できるとは限りません。
※利用規約への同意やログインが必要なWi-Fiでは、接続後に別の操作が必要です。
6.iPhoneの利用者にも案内する方法
Wi-Fi接続用QRコードを用意する
SSIDやパスワードなどを含む、Wi-Fi接続用QRコードを掲示する方法があります。
対応するiPhone・Androidでは、カメラなどで読み取り、表示された案内から接続できます。公開前に、実際の端末で接続まで確認してください。
Wi-Fi接続用QRコードと、Webページを開くQRコードは別のものです。
SSID・パスワードを掲示する
QRコードを利用できない方のために、手動入力用のSSIDとパスワードも案内すると便利です。
NFCから接続案内ページを開く
NFCタグにWebページのURLを登録し、Wi-Fiの接続方法を案内することもできます。
ただし、ページを開くにはモバイル通信などのインターネット接続が必要です。Wi-Fi未接続の利用者がページを開けない場合に備え、印刷した案内も用意しましょう。
※案内ページを開くだけで、Wi-Fiへ自動接続されるわけではありません。
7.接続できないときの確認ポイント
タグに反応しない
- 端末がNFCに対応しているか確認する。
- AndroidのNFC設定を確認する。
- タグにかざす位置を変える。
- 金属製ケースや付属品を外して試す。
- 金属面への設置では、アンチメタル仕様のタグを使用する。
タグは読めるが接続できない
- SSID・パスワードの入力ミスを確認する。
- セキュリティ方式が対応しているか確認する。
- 接続先のWi-Fiが端末で検出できるか確認する。
- タグを使わず、手動入力で接続できるか試す。
手動では接続できるのにNFCでは接続できない場合は、端末・OS・登録形式などの対応条件を確認してください。
容量不足になる
必要な容量は、SSID・パスワードの長さや保存形式によって異なります。
チップ名だけで判断せず、書き込みアプリが示す必要容量を確認してタグを選びましょう。
8.パスワード変更と情報の取り扱い
Wi-Fi情報を保存したタグやQRコードは、接続情報を利用者へ共有するものです。読み取れる人にパスワードを知られる可能性があるため、業務用の秘密情報を登録しないでください。
Wi-Fiパスワードを変更した場合は、次の内容も更新します。
- NFCタグに登録した接続情報
- 印刷済みのWi-Fi接続用QRコード
- SSID・パスワードの掲示
- 接続案内ページ
永久ロックしたタグの該当領域は書き換えできません。定期的にパスワードを変更する運用では、ロック前に更新方法を検討してください。
導入前に実機で確認しましょう
NFCによるWi-Fi接続は、利用する端末やネットワークによって対応が異なります。
まずは少量で動作を確認し、店舗など幅広い方が利用する場所では、QRコードと手動入力の案内も併用してください。